2019.07.18 雨に濡れた時のお手入れ方法について
おはようございます。雨が多く、湿度が高まる梅雨はまだまだ続きそうですね。
梅雨の時期には、気を付けていても、突然の雨によって革製品が濡れてしまうことがよくあります。きちんと拭かずに濡れたまま放置すると、革に雨染みができてしまうかもしれません。雨染みは、一日放置しただけでくっきりと残ってしまう可能性もあります。また、濡れたところから菌が繁殖するため、ニオイやカビの原因となってしまいます。
しかし、濡れてしまった時にどうしていいかわからない方も多いとの声を聞きましたので、この機会にメンテナンス方法をご紹介します。
『濡れた革製品のメンテナンス方法』
(準備するもの)
・柔らかい布(いらないTシャツでも可)
・新聞紙
・保革専用クリーム(デリケートクリーム)
1、乾いた布で拭く
まずは、乾いた布で全体の水分を拭き取ります。衣類の染み抜きをイメージして、柔らかい布をポンポンと軽く押し当てましょう。固い布でゴシゴシとこすると、革が変形してしまう可能性があるので注意してください。
2、中に詰め物をする
新聞紙を丸めたものをタオルなどの柔らかい布でくるみ、まんべんなく収まるよう革製品の中に詰めましょう。これにより、内側から水分を取り除ける上に、革製品の型崩れを防げます。新聞紙をそのまま詰め込んでは、インクが溶け出し製品の内側が汚れてしまう可能性があるため、必ずタオルなどで包みましょう。
3、風通しの良い日陰で干す
風通しの良い日陰に革製品をおいて自然乾燥させてください。「直接日光に当てる」「ドライヤーやストーブの温風に当てる」といった行為は厳禁です。濡れた革は熱に弱いため、縮んでゴワゴワになったり、油分が抜けて固くなったりしてしまいます。一度収縮した革は元には戻せません。早く乾燥させたい気持ちを抑えて、内側、金属パーツなどの細部までしっかりと乾くのを待ちましょう。
4、保革専用クリームで栄養を与える
一度濡れてしまった革からは、油分や水分が失われています。そのまま放置すると乾燥が進んで、シワやひび割れの原因になってしまうため、保革専用クリームをなじませて栄養を与えましょう。柔らかい布に適量を取って、革製品全体の表面を磨いてください。
長くなりましたが…以上です。最後までご覧いただいた方ありがとうございます!参考になりましたでしょうか?
「革工房 蕾」では革のメンテナンス用品も取り扱っていて、お手入れの相談にも乗っています。工房にお持ちいただければ、サービスで簡単なオイルメンテナンスも施します。
良い状態を保ち永く愛用していただくためにも、少しだけ革の状態を気にしてあげて下さい。そうして可愛がってあげることで、革本来の魅力を増し、深みのある自分だけの味わいになっていきます。
出来上がったばかりの新品には無い、使う人と毎日一緒に過ごすことで生まれる「味わい」が重なることで、どんどん素敵に育っていく。そんな唯一無二のあなただけのアイテムになれたら、とても幸せです。